離婚に伴う財産分の際、生命保険は現金のように単純に半分に分ければよいというわけにはいきません。
そのため生命保険の分配は話し合いや手続きが長期化・ドロ沼化しやすい財産と言えます。
また財産分与の期限は離婚後は2年間と定められています。この2年は長いように感じられるかもしれませんが、悠長にしているとあっという間に時効を迎えかねません。
またお互いが結婚時とは違う生活を始めるため、話し合いする時間を確保することは思いのほか大変です。
そのため離婚と同時に清算するのが理想的と言えるです。
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必ず確認するべき「受取人」
まず離婚が決まったら、加入している保険の「受取人」を確認してください。現在の日本では「夫が生命保険に加入し、妻が受取人になる」というのがほとんどです。
夫婦が離婚し、夫が再婚後にもしものことがあった場合、名義の変更を行っていないと前妻に多額の保険金が入ることになります。
離婚の原因の大半が価値観の不一致や、暴力、相手に対する嫌悪感などですから、わざわざ離婚予定のパートナーを保険金の受取人にしておく必要はないでしょう。
受取人が子供に設定されている場合は、親権の行方によって保険金の受け取りも併せて話し合うべきです。
また離婚前に満期なっている生命保険金は、財産分与の対象です。
受取人をどちらに設定していたとしても、原則として分割となります。
医療保険は分割対象外
病気やけがの際にお金が受け取れる医療保険は、被保険者(名義人、加入者)と受取人が同一人物であることがほとんどです。
自分自身が病気やけがの際にお金をもらうのは自分自身のはずです。
つまり個人のものとなりますので、医療保険は財産分与の対象外です。
ただし、死亡保障がついている医療保険もありますから、契約内容をよく確認してください。
掛け捨てタイプの保険は分割対象外
「離婚の際に保険は財産分与の対象にならない」と聞いたことがある人もいるかもしれませんが、これは日本には掛け捨て型の保険が多いことが理由にあげられます。
掛け捨てタイプの保険は積み立て部分が少なく、死亡した場合の保証は大きくても、満期になったときの解約返戻金は少ないのが特徴です。
中途解約して解約返戻金を分け合うこともできますが、契約内容によっては支払ってきた保険料を大幅に下回る可能性もあります。
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貯蓄型の保険はその場での分割が困難
最近始める人が増えてきた貯蓄型の保険は、中途解約して解約返戻金を分け合うのが簡単な分割方法です。
しかし、満期になってからの利率が良かったり大きな死亡保障がついていたりするケースもあり、離婚後も支払いを続けるメリットがあります。
保険金が出た際や満期まで待ってから分割するというのは難しいため、丁寧な話し合いが必要です。
分与方法
まず離婚前に満期になっている生命保険は速やかに分割するべきです。
保険料を支払い中の生命保険については、離婚時の解約返戻金額を保険会社に照会してください。
そして双方が解約に納得できれば、解約し返戻金を分割してください。
どちらか一方が保険料を払い続けることに決めたら、その照会金額を元に一方が他方に財産を分与するという方法もとれます。
そして受取人の確認、必要であれば変更を忘れず手続きしてください。
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