離婚の際に財産分与の対象となる預貯金は、財産に対するそれぞれの貢献度によって分与の割合が決まります。

例えば預貯金1000万円の夫婦が離婚する場合、この1000万円が夫の給与で形成された財産であっても、業主婦の妻の内助の功があってこそ、と考えられ、原則半分で財産分与となります。

また退職金は給与の後払いという考え方があります。

よって財産分与の対象となるのですが、退職金がまだ支払われていない場合はどうなるのでしょうか?

いつかそのうち……ではなにも変わりません。

私が後悔しない離婚ができたのは簡単な一歩を踏み出したから。

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退職金制度を確認

離婚が決まったらまずは、自分や相手の勤め先の会社にそもそも退職金制度があるのか確認してください。

退職金制度があるなら予定金額を確認しましょう。

またすでに(自己都合や定年の)退職予定がある場合を除き、退職金は絶対的な存在ではないということを双方覚えておくべきです。

勤務先の会社が定年退職金を設定する場合、途中で(自己都合にしても会社都合にしても)退社したら退職金が支払われないケースやかなり減額されるケースがほとんどです。

また、勤務先の経営状態によっては「退職金制度があったのになくなる」、「定年まで勤め上げたのに大幅に減額される」などもありえます。

財産分与を受ける側は「少額でももらえればラッキー」くらいの心持でいた方が、いいかもしれません。

あてにしすぎるとがっかりすることもあります。ちなみに、婚姻前の労働に対する退職金は分与の対象外です。

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退職金分与の分与算定方法

退職金は財産分与の期限を超える2年より後に支払われる予定の場合も多々あります。

離婚するからという理由で会社を辞めてもいないのに退職金を前払いしてもらうことはもちろん不可能です。

ここでは、

(1)退職金が支払い済みの場合

(2)退職金が未払いで将来の支払いが確実な場合

(3)退職金が未払いで退職の予定がない場合の3つに分けて説明していきます。

(1)退職金が支払い済みの場合

そもそも離婚時に退職金を使い切ってしまっている場合は、財産分与の対象外です。さかのぼって請求することはできません。

まだ退職金を使い切っていない場合は給与と同じですので財産分与の対象です。

財産に対する貢献度で分与の割合が決まります。具体的には婚姻期間や同居期間、勤務年数で貢献度を計り分割していきます。

(2)退職金が未払いで将来の支払いが確実な場合

年配の方が定年まで勤め上げる予定の場合や、若い方でも近々退職の予定がある場合…

分与の対象金額 = 定年での退職金 - (婚姻前の労働 + 別居後の労働)」→で算定される場合もあります。

これは「同居中の労働に対する退職金を分与する」という考え方に基づきます。

または、「分与対象の金額 = 現在の退職金 - 婚姻前の労働
→で算定されるケースがあります。

これは「今退職したら、いくらもらえていくら分与するか」の考え方に基づきます。

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(3)退職金が未払いで退職の予定がない場合

この場合はほとんど財産分与の対象外だと考えた方が良いでしょう。将来確実に手に入るかどうかが財産分与の基準です。

支払われるかどうかわからない財産は分与対象外です。

前述のとおり、退職年齢や退職理由、会社の経営状況で変わる財産は分与の対象にはしづらいと言えます。もっと言えば「ない財産は分与できない」ということです。

まとめ

退職金は給与の後払いという考え方に基づくと、財産分与の対象と言えます。しかしこの考え方が当てはまるのは、支払い済みの場合や退職の予定がある場合のみです。

そして、分与の対象となるのはあくまで婚姻期間中や同居期間中に限ります。退職金分与のタイミングは、離婚時と実際の支給時で選べますが、できるだけ早いうちに清算するのが望ましいので、離婚時に決着をつけるのが理想的です。

離婚における退職金の分配方法は専門的な知識を必要とする場合が多いので、専門家や弁護士に相談するのがおすすめです。

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