役所で行う離婚手続きの流れ

離婚届けを提出するだけで全てが終わるわけではありません。

その後では様々な公的な機関で手続きを行うことが必要になってきます。

離婚届の提出の際にも色々と説明はしてもらえるかもしれませんが、事前に知っておいて損はありませんので、市区町村役場での手続きを中心に、それぞれ関係のありそうな部署ごとに主な手続きを紹介していきます。

また、手続きに必要となる書類は、元夫に用意してもらわなければならないものもありますから、事前に問い合わせ等で確認し用意しておきましょう。

また印鑑が必要となりますので、認印は準備しておきましょう。

戸籍・住民票等を扱う課

住所の変更に関する手続き

同じ市区町村の中で住所が変わる時は、転居届が必要になります。

また、今住んでいる市区町村から住所が変わる場合は、それまで住んでいた市区町村に転出届、新しく住む市町村に転入届が必要になります。

身分証明書や離婚届受理証明書等が必要となります。

世帯主の変更に関する手続き

離婚前は元夫が世帯主であなたがその世帯の一員であった場合は、今度は離婚に伴い世帯が分かれるので世帯主の変更の手続きが必要となります。

そんな時は、世帯主の変更に関する届出が必要になります。

印鑑登録の変更に関する手続き

離婚によって住所や氏名が変わることもあるでしょうし、印鑑そのものが変わることもあると思います。

自動車の購入等いろんな場面で実印の押印や印鑑証明の添付が必要となることもあると思いますので、その登録をしておきましょう。

必要となるのは実印として登録しておく印鑑や以前に印鑑登録を行っていたのであればそのカード等です。

公的な身分証明に関する手続き

新しい名前や住所が変わった場合は、新しく身分を証明するものが必要となります。

いわゆるマイナンバーカードや住基カードですがその取得のための手続きが必要になります。

離婚の際に使用していた姓を引き続き使用する場合の手続き

離婚した場合は、結婚する前の旧姓を名乗る場合と離婚した際の姓をそのまま名乗る場合があると思います。

お仕事上の便宜や子どもさんのためにも離婚したことを知られたくない場合等はそういったケースかと思います。

離婚した際の姓すなわち元夫の姓で新しい戸籍を作る場合には離婚届の提出・受理と別に手続きが必要となります。

この場合は「離婚の際に称していた氏を称する届」を提出することになります。提出先は、住民票ある又は本籍地の市区町村役場です。

元夫の了承等は必要ありませんが、離婚日から3ヶ月以内に手続きが必要です。その期限を過ぎた場合には裁判証での手続きが必要となってきます。

裁判所で「氏の変更許可」の手続きを行い、許可をもらう形になります。

その後、市区町村役場で「離婚の際に称していた氏を称する届」を行うことになります。

健康保険を扱う課

離婚後、すぐに必要となる可能性のあるものは病院で受診する際に必要となる健康保険の手続です。

健康保険の手続きをして「保険証」をもらうことが必要となってきます。

今まで扶養家族として夫の健康保険に加入していた場合は、新たに国民健康保険に加入する必要があります。

また、今までも国民健康保険に加入していた場合はその変更の手続き等必要となる場合があります。離婚後14日以内にする必要がありますので予め準備しておいた方がいいです。

その際には、離婚届受理証明書や健康保険証、健康保険資格喪失証明書が必要となってきます。

すでに自分が働いていたり、新たに働き始める場合等はそちらの社会保険に加入することもできますからその場合は、会社の担当者の方へ聞いてみましょう。

年金を扱う課

今まで、元夫の会社の厚生年金等に扶養家族として加入していた場合は新たに、国民年金への加入が必要となってきます。

すでに、会社で働いていたり、また新たに働き始める場合はそちらの厚生年金等に加入することもできますが、そうでない場合は国民年金への加入や変更等の手続きが必要になってきます。

その際には年金手帳や離婚届受理証明書が必要となります。

また、年金分割の協議が整っている場合は、別途、年金事務所でそれまでかけていた年金の分割に関する手続きが必要となりますのでご注意ください。

児童手当等を扱う課

お子さんがおられる場合は、「児童扶養手当」「児童手当」に関係する手続きも忘れずにしておきましょう。

子供を育てていくにあたっては必要になってくる場合があります。

お子さんの学校保育に関係する課

お子さんがいて、働きに出ないといけない場合等は保育所への申し込みも必要になってくる場合もあると思います。

空き状況等によりすぐに入所できるかどうかはわかりませんが、担当課で問い合わせ、手続きをしておきましょう。

また、就学されているお子さんが転校しなければならない場合は、そのための手続きも必要で、転校前の学校や教育委員会で在学証明書等の必要書類を用意しておく必要があります。

その他

その他にもお子さんを引き取られる場合には色々な支援等があります。

もちろん、要件はありますが、母子家庭となった場合には、就学援助や医療費、住宅費、JRの通勤定期券の割引等の援助が受けられる場合もありますので、相談してみましょう。

また、市区町村役場等ではないですが、自動車免許やパスポートなども変更が必要となってきます。