ひとり親家庭で子育てをしている養育者にとって、養育費の支払いが滞ることは、生活に関わる切実な問題です。

決められた期日に養育費が支払われない場合支払いを促す制度として、内容証明、履行勧告、履行命令、間接強制などがあります。

これらを利用しても支払われなかった場合、相手の資産を強制的に差し押さえすることによって養育費を回収することができる強制執行という方法があります。

しかし口約束や離婚協議書などの一般的な書面だけでは、強制執行の制度を利用することができません。

その場合、調停を申し立てて成立させるか、裁判で勝訴判決を獲得することが必要となります。

強制執行を申し立てる準備

強制執行を行う際、相手の資産状況について把握することが大切です。

相手の資産状況がわからないまま強制執行を行うと、養育費が回収できない恐れがあります。

差し押さえは裁判所の主導により行われますが、相手の資産状況については自分で調べ、差し押さえを行う際にどの財産を差し押さえるか裁判所に説明する必要があります。

よって給与を差し押さえる場合は

相手の勤務先の情報、預金口座を差し押さえる場合は口座情報を裁判所に伝える必要があります。

裁判等を起こす前には、相手の財産調査、相手の所在を把握していることが条件となるので、不明な場合には調査が必要です。

いつかそのうち……ではなにも変わりません。

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最も確実に回収できる給料の天引き

強制執行で差し押さえることのできる財産は、土地や家などの不動産、動産、給与などの債権となります。

この中でも養育費の強制執行で最も回収の可能性が高いのは、給料と預貯金口座の差押えることになります。

ただし口座に残高がない場合も考えられるため、もっとも確実なのは給料を差し押ることになります。

しかし強制執行では、給料の全額を差し押さえることはできません。

養育費は一般の債権よりも、重要視させれているため相手の給与の1/2までを差し押さえることができます。またいままで支払いをされていない過去の未払い分についても差し押さえることが可能です。

給与債権は一度差し押さえると、翌月以降発生する給料に対しても差押えの効果があります。

請求債権額を満たすまで、毎月継続して回収できることが、給料差し押さえが一番効率の良い回収方法といえるのです。

ただし相手が退職してしまうと、差し押さえの効果はなくなり、リセットされてしまいので万全でないのです。

ちなみに一般の債権の場合は(1)手取金額が44万円以下の場合は、1/4の金額。また(2)44万円を超える場合は、33万円を超えた分が差し押さえ可能な金額となります。

(1)の実例として、手取り40万円の場合は10万円(40万円×1/4)差し押さえ可能。

(2)の実例として、手取り50万円の場合は17万円(50万円-33万円)差し押さえ可能となります。

養育費以外の債権をお持ちの場合は、こちらが適用されますので、ご注意ください。

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債務名義を持っているか確認しましょう

養育費を強制執行するには、執行文が付与されている債務名義が必要となります。

債務名義とは、強制執行によって実現が予定される請求権の存在、範囲、債権者、債務者が明記された公の書・文書で、和解調書、調停調書、公正証書(執行認諾文言付きのものに限ります)があります。

その債務名義の正本に「債権者は、債務者に対し強制執行をすることができる。」旨の記載である「執行文」が付与されていることが必要です。

これに該当するのが強制執行認諾約款付公正証書・調停調書などがあります。

簡単に言うと、「支払うの約束を破った場合は強制執行しますよ」という取り決めてと記載しておくことなのです。

当事者同士の口約束や一般的な書類では債務名義にはなりません。

ただし離婚後に作成することも可能なので、用意出来ていない場合は裁判所、公証人、弁護士などに相談して作成することをおすすめします。

強制執行にあたり、必要書類を用意します

強制執行は強力な効力を持つ制度の為、手続きにもそれなりに準備を要します。強制執行を行う時には、下記を代表する申立ての内容を裏付ける書類が必要となります。

  1. 離婚公正証書正本(執行文の付与された正本。謄本と正本は別物なので注意しましょう。謄本の場合、正本を発行してもらいます)
  2. 送達証明書(公正証書が公証役場から送られ、相手に届いたことを証明するもの)
  3. 資格証明書(強制執行先である相手の会社が記載された商業登記事項証明書で、法務局で取得します)
  4. 当事者の住民票・戸籍謄本等。住民票はマイナンバーの記載のないものを提出となります。

それに加え、以下の冊子を作成し、裁判所に提出します。

表紙、当事者目録、記簿謄本(全部事項証明)、請求債権目録、差押債権目録。

申立てにかかる費用

裁判所で作られた調書や判決文の場合には、執行文付与300円、送達証明150円がかかります。

公正証書の場合は送達申請5000円程度、執行文付与1700円がかかります。更に申立手数料として収入印紙4000円、郵便切手1000円程度が必要となります。

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強制執行の流れ

準備が整ったら強制執行を申し立てましょう。

差押えが認められると裁判所から相手方と勤務先の会社へ差押命令が通達され、申立側にも連絡が来ます。

取り立て方法については、相手の勤務先会社又は金融機関と直接連絡を取り決定します。

相手方が命令を受けた1週間後から、取り立てをすることが可能となります。

通常、送金手数料は取立者の負担となり、手数料が差引かれた金額が送金されてきます。

相手の給与や預貯金から養育費の振り込みが確認できたら、裁判所に取立完了届けを提出します。

やり過ぎには注意

給与の差し押さえを行う上で、注意しなくてはならないのが、金額の設定です。あまりに無茶な金額を設定してしまうと、相手の生活が困難になってしまう場合があります。

そうなると転職されるリスクが出てくるのです。

転職された場合、給与の差し押さえはリセットされてしまいます。つまりまたイチから相手の会社を探し、裁判所に申し立てを行う必要があるのです。

これはかなり面倒であるだけではなく、次回の差し押さえが実行されるまでの期間、養育費が確保できない状況になってしまいます。

これは最悪のストーリーとなりますので、設定金額は慎重に行う必要があるのです。

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