離婚の理由と原因 脱サラで起業、将来への不安から仲違いに。
子どもの有無 3人
アドバイス 離婚を回避するには婚姻中の相手を思いやる行動が大切。

私は現在独身ですが、数年前に離婚を経験しました。前妻とは三年半の交際後結婚し、それから四年弱で離婚することとなりました。

離婚までの簡易な経緯

離婚に至るまでには様々な経緯や兆候はありましたが、具体的に離婚の話が上がったのは離婚届を出す1ヶ月半前に、妻が実家に帰省したことからはじまったと記憶しています。

当時、私がサラリーマンをやめて会社を立ち上げようと準備をしていた時期でした。妻も手伝ってくれてはいたのですが、脱サラする不安や事業が成功する保証がないことでの生活の不安定さで、心に余裕はなかったようでした。

理想であれば夫婦でお互いに力を合わせていければよかったのですが、それぞれの精神的な不安を相手にぶつけるような言動が徐々に増えていってしまったのです。

私はこういった精神的不安定な部分は起業時に起こり得ることだと捉え、妻にしてしまったことも反省しながら起業に向けた準備を進めました。

ところが妻は自分と同じようには思わず、状況に耐えきれなくなり、自宅を出ていくこととなったのです。

私自身の精神的二重苦

妻が出ていった当初は「何で俺のことを理解してくれないんだ!」という自分本位な気持ちも強かったのですが、時間が経つにつれて妻の気持ちも理解し、一緒に再出発していこうという気持ちになっていきました。

しかし時すでに遅く、別居から二週間後には妻は離婚を伝えてきました。そして離婚というものを現実に突き付けられて、起業時の不安に重ねてさらに先が見えなくなってしまいました。

当人の固い決意と話し合いのためのアプローチ

私は何とか思い直してもらおうと話し合う場を設けようとしたのですが、相手の離婚への意志も固く、また当人は精神的につらい状態になってしまったようで、ご両親が代理として出てこられて、離婚届を持参して私に署名・捺印を求めてきました。

私としては、当人と離婚協議が行われないままに事が進むような感じがしたので、さすがにその場では署名・捺印を断りました。

ご両親は離婚調停や離婚裁判をもちかけてきましたが、それでも私はひるまず、まずは当人との話し合いの場が欲しい旨を伝え、話し合いは終了しました。

当人同士の話し合い

そして後日、私の意向が当人に通じたのか、離婚協議の話し合いの場を持つことになりました。

私が求めていた話し合いとは、まず離婚という状況にまで至った経緯を整理して「どこに問題があったか?それを解決するにはどのようにすればいいか?解決できず離婚するならどのようにすればいいか?」といったことをお互いの合意の上で結論を出すことでした。

しかし、結果的には妻の精神状態が極限に達しているのが分かり、私から何を発したとしてもそれはすべて悪影響な刺激になると判断し、相手からの言い分を一方的に聞くだけ留め離婚協議は終了しました。

離婚時に難しいコミュニケーション

そして数日後、離婚届を提出することとなりました。振り返ってみると、妻が家を出てから1ヶ月半ほどで離婚届を出すこととなりました。

これは、時期がちょうど年末だったこともあり、妻の家族も含めて気持ち良く新年を迎えたいということの表れだったのでしょう。とはいえ、1ヶ月半で離婚を決めてしまったことには多少の後悔もあります。

というのは、夫婦関係が倦怠期に入っていたこともあり、互いに建設的なコミュニケーションができなかったからです。

妻が私に愛情の確認を求めてきても私が起業への意識が強く応えられず、また私が妻に家族としての将来を一緒に考えたいと思っても、妻はすでに離婚を決意しているなど、双方相手に話し合いを求めるタイミングがずれていました。

原因は「私の甘え」

私自身には甘えがあり「離婚などない」「離婚の危機はどの夫婦にもあるだろうけど、自分たち夫婦はあきらめなければ必ず乗り越えられる」という甘えでした。

相手に同じ思いを理解もせずに求めてしまっていました。離婚に至るまでにその兆しは何度もあったはずなのに、なぜもっと相手の事を考えることができなかったのだろうか?というのが私の最も大きな後悔と反省です。

調停・裁判とはならず終了

幸い私たち夫婦には子供もいなかったで親権の話し合いがなかったことや、妻は実家に戻ることから財産分与として、私が大半を引き取る形で財産を分配しました。そのため離婚調停や裁判になることなく時間のかかる離婚には至りませんでした。

とはいえ、本当にそれでよかったのか?という疑問は残ります。

今となっては昔のことを蒸し返すほどのモチベーションはありませんが、当時、もう少し相手とのコミュニケーションを積極的に取り、離婚に至らないように努力をすることや離婚となったとしてももっとお互いに納得のいく形で結論を出すことができたのではないかと思います。

当人同士でどこまでコミュニケーションができるか

私たちのケースでは、弁護士に入って頂くことはなく、夫側は私一人で対応し、妻側はご両親が関わりましたが、夫婦双方に話し合う気がなく離婚する場合には弁護士に入って頂いて協議を進めるか、調停で話し合いをされるのが良いでしょう。

しかし、どちらか一方でも相手と話し合いたい、関係を修復したいという気持ちがあるようであれば、まずは当人同士が話し合うべきだと私は思います。

そういう気持ちがあれば、一方は話を聞かないかもしれませんが、もう一方は話を受け入れ、相手を思いやる気持ちがある状態ですから、まだ離婚という結論を出すには至らないはずです。

態度こそ違っていても、お互いにつらい状況にあるのは間違いありませんから、ぜひともそこは自分のことばかりではなく、双方とも相手のことを考えた上で離婚するかしないか?を話し合ってもらいたいと思います。